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社長ではなくなってわかったこと [仕事]

社長をやっていた時は、それなりにストレスにまみれていた。

真夜中0時の電話会議(アメリカ、アジア、ヨーロッパで電話会議をやるときは、日本時間の0時に設定されるのが通常だった。アメリカ西海岸は早朝、ヨーロッパは夕方、アジアは真夜中だ。アメリカ人やヨーロッパ人にとって、真夜中に仕事をするという概念はないが、もともと植民地であるアジアに対する気遣いなどない)で不眠症になったり、頻繁な海外出張で体調不良になったり、もうそろそろ限界だと思っていたところもある。

会社に行かなくなってからは、しばらく、海外のリゾートに行ったりしてのんびりとしていた。

でも、なんか落ち着かないし、楽しくないのだ。

今までは、毎日のように問題が起こったりして「社長、どうしましょうか」というのがあったのだが、それが全くなくなってストレスフリーのはずなのに、なぜか別の種類のストレスで元気がでない。

戦っている時は、アドレナリンがでて気分が高揚していたのだが、いざ、なにもないと元気がなくなるのだ。

「ONがあってOFFがある」とは、よく言ったものだ。

毎日が日曜日ほどつまらないことは、ない。

これは、それぞれの人の性格によると思う。

仕事は、食べていくための必要悪とされている西洋では、「ああ、やっと解放された!」となるのかもしれないが、今までラットレースを繰り広げてきた働き蜂は、そうは思えないことがよくわかった。

それに、人から何も頼られない、認められない、認知されないという、なんの身分も持たない立場は、本当につらい。

退職した後、地元の小さなコミュニティで、「私は、元○○の取締役だ」とか昔の名前でしか自分を表現できない人が多いと聞くが、その気持ちが痛いほどわかる。

社会との接点や、肩書きがなくなってみて、初めて感じる寂しさだ。





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